第11回朝日杯将棋オープン選手権一次予選抜けに王手か?

自身初。となる初戦から二カ月。一次予選突破に待ち構えるは森信雄七段門下の大石直嗣六段。
大石直嗣六段は竜王戦3組・順位戦B級2組在籍。第60回NHK杯選手権では当時羽生善治NHK杯選手権者をダイレクト向かい飛車を用いて勝ち上がるや否やベスト4入り。という快挙を果たす。勝ち星規定100勝を挙げて五段昇段から竜王戦連続昇級によって六段となったため、五段を名乗っていた時期が一ヶ月未満。という珍しいケースを経験している。
居飛車振り飛車まんべんなく指せるものの居飛車を基調としている。攻め将棋だが、終盤の随所で垣間見える粘りも発揮している。
盤上は大石六段先手。相掛かりの持久戦に。今にも空中分解しそうな陣形の大石六段に対して藤井(聡)四段は第30期竜王戦6組ランキング戦決勝の時に用いた銀冠へ組み替える。
中央の位を気に入らない。と見た藤井(聡)四段が反発して開戦。さらに7筋6筋を突き捨てて4二へ角を転換。大石六段は位の後ろから銀を引いて引き締め4六へ角を回る応戦。
しばらく進んで大石六段の棒銀が捌けて飛車角交換。二枚角を駆使して大石陣へ踏み込み藤井(聡)四段優勢の終盤戦へ流れる。
▲1五香△同香▲6五桂。の手順。金頭に放つ▲5五桂。角の態度を尋ねる一段金▲4九金。と藤井(聡)四段に決め手を与えない大石六段。
先手が入玉できそうか?と思われたなか△7一香。の王手に▲6二歩。と格言の地を行く指し手が敗着。代えて中空の▲6四歩。ならまだ形勢のわからない戦いが続いていた。そうであったとしても度肝を抜く▲6四角。を放つも上から押しつぶす物量を軸に166手目△5六銀。という詰将棋みたいな捨て駒で午後の対局相手竹内雄悟四段。と三度目の対局に臨む。
午前に続いて後手番を引いた藤井(聡)四段。初手7八飛戦法から角交換振り飛車穴熊対左美濃の構図に。
飛車交換から敵陣に飛車を打ち込む。交換した桂を5五に据える藤井(聡)四段に▲7七角。と切り返す。これには△4四角。と「角には角で対抗」の格言に習った指し手で対応。
香得の実利が大きい藤井(聡)四段優勢。苦しいと見た竹内四段はタダ捨ての桂。さらには竜での攻めと穴熊の堅陣を生かした角のタダ捨てで勝負する。勝負手を放った甲斐あってしばらく進み長期戦のねじりあいへなだれ込むことができた。
それでも竜と馬に睨まれてはたまらない。と▲5九歩。と耐える。さらに▲5八桂。と堅い穴熊陣に防波堤を投入する辛抱を見せる竹内四段。
玉頭戦。となった終盤戦。△6五馬。は当然。にしても次の△1六同竜。が目を疑う一着。大胆不敵な竜。を取れない。と判断して▲2八金打。に対しても△1八竜。と刺し違える強手を放つ。この手順が災いして局面は再びねじりあいへ戻る。
それでも冷静に指し進める藤井(聡)四段。攻め合い準備のために据えた2六の香がよく働く展開になって再び藤井(聡)四段に形勢が傾く。
さらには玉頭戦におけるねじりあいから2筋の駒柱が出来上がるほどの熱戦を146手目△1六歩。をもって制した藤井(聡)四段が一時予選抜け。へあと1勝。と迫るところまでやってきた。

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